【2018年版】家を建てる際にかかる費用の相場は?

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注文住宅など家を建てるときの相場はどれくらいなのでしょうか?

たとえば住宅支援機構の調査では、2017年に注文住宅を建設した費用の全国平均は3,356万円となっています。

この建築費用には、建物の本体価格や、建物に付帯する工事の費用が含まれています。

さらに、土地や建物の購入に付随する手数料や税金なども忘れてはなりません。

家を建てる際には、土地代・建物代・付帯工事費・諸費用など、4つの費用に分類できます。

では、具体的にどんな費用があるのか見ていきましょう。

参考サイト⇒住宅支援機構・フラット35利用者調査

家を建てるときの費用負担の割合

家を建てる際に掛かる費用は、建物の建築費用と土地の購入代金などが挙げられます。

しかし、それだけではありません。

別途、建物に付帯する工事費や諸費用などが掛かります。

建築会社によっては、外構工事の費用などが建物価格に含まれている場合がありますが、基本的には別途必要と思っておいたほうが良いでしょう。

諸費用については特に忘れがちなのですが、土地を購入する際には、売買を仲介した不動産会社へ仲介手数料の支払いが発生します。

また、売買契約時には印紙税が掛かり、所有権移転登記をするには登記費用が掛かるなど、様々な費用の負担があるのです。

一般的な諸費用は、不動産取得代金のおよそ10%が目安となります。

このように、家を建てるときの費用は建物と土地の代金だけで終わるわけではありません。

建物に掛かる費用は大きく3つに分けられ、構成比としては下のようになります。

  •  建物本体に掛かる工事費が70%
  •  付帯工事費が20%
  •  諸費用10%

「家を建てる際に必要な費用=土地購入費+建物工事費+付帯工事費+諸費用」

土地を所有していない場合は、上の構成にプラスして土地の購入代金が必要なのでご注意ください。

土地の購入代金

家を建てるためには土地が必要です。

たとえば「祖父母や親から相続した土地を持っている」など特別な理由がある方以外は、土地を探さなければなりません。

土地の価格は地域によって1平方メートルあたりの単価が大幅に異なるため、ざっくり「いくら」と表現することが難しいです。

また、土地の面積によっても取得する価格がかなり変動するため、まずは自分が住みたい建物の「大きさ」を把握することが大切です。

たとえば建築会社に相談して、自分の資金でどれくらいの延べ床面積の建物が建てられるのかを確認してみましょう。

建物の延べ床面積がわかれば、どれくらいの土地の広さが必要かも把握できますよね。

不動産ポータルサイトや雑誌などの物件情報を見れば、現在の土地価格の確認が可能です。

また、「路線価」からも土地の価格を知ることができます。

路線価とは、道路に面した宅地1平方メートルあたりの価格のことで、この路線価に実際の土地面積を乗じることで土地の価格がわかる仕組みです。

路線価は、国税庁のウェブサイトで「路線価図」が公開されているので確認してみましょう。

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参考サイト⇒国税庁・路線価図

建物本体の材料費・工事費

建物自体の工事には、材料費や施行工事費などが掛かります。

建築会社によってどの工事を本体価格に入れるかが変わってきます。一般的には下のような工事が建物本体における必要な費用です。

  • 基礎工事
  •  木工事
  •  外壁工事
  •  屋根工事
  •  左官工事

建物の規模や形状によって、掛かる費用が大幅に異なります。

注文住宅の場合は、こだわればこだわるほど発生する費用に天井がありません。

建物の形状をシンプルにしたり、屋根の形状を片流れにするなど、費用を抑えるのであれば1,000万円くらいでも家は建ちます。

もしくは、建物の形状をシンプルにした分、断熱材など材料の質にこだわることもできるでしょう。

まずは、家のどの部分にこだわるかを明確にする必要があります。

たとえば坪単価法を使って、建物価格を概算することも可能です。

1坪は3.3平方メートルなので、建物の延べ床面積に坪単価を乗じると簡単に建物価格がわかります。

たとえば延べ床面積が120平方メートルで坪単価が50万円の場合。

120㎡×0.3025×50万円=1,815万円
(平方メートルから1坪あたりを算出するときは、「0.3025」を掛けます)

上の計算の場合は、1,815万円が建物価格の概算ですね。

この概算は、どの部分の工事が含まれているのか正確にわかるものではないので、外構工事や設備工事などの付帯工事費が別途で必要になることを忘れてはいけません。

ただし、建築会社によって見積もりの出し方が異なるため、坪単価法によって概算した価格に関しては80%程度を建物本体代とし、残りの20%が付帯工事費であるとイメージすれば良いでしょう。

付帯工事費

建物の材料費や工事費とは別で、付帯工事費というものが必ず発生します。

これは、建築をする際に作業員が使う電気や水道などを仮で設置したり、塀や側溝の工事、その他インフラ整備のための工事などに費用が掛かります。

  • 仮設電気工事費 約8万円
  • 仮設水道工事費 約5万円
  • 仮設トイレ設置費 約4万円
  • 地盤調査・改良工事費
  • 外構工事費(門・塀・アプローチ・側溝・排水工事など)
  • 空調工事及び特殊設備工事費
  • 電気工事
  • ガス管工事 10万円~15万円
  • 水道菅工事 屋内配管約20万円・屋外給排水工事約50万円から100万円
  • 廃棄物処理費 1万円~3万円程度

作業員が使う仮設の設備以外は、全て生活をしていくうえで必要なものです。

土地の地盤がゆるくなっていないか調査し、必要であれば改良工事をします。

外構工事は、建物の周辺に関する工事。

屋内外の電気工事と、ガス・水道の配管を引き込む工事も必要です。

空調及び特殊設備工事は、エアコンの取り付けや、インターネットのLANケーブルを屋内配線します。

屋内配線をしておくと各部屋にLANポートが付くので、インターネットの契約さえすれば、あとは部屋のLANポートに「無線LANルーター」を設置するだけで「wifi(ワイファイ)環境」が整います。

もし「古家付き土地」を購入した場合は、まず既存の建物を解体しなければなりません。

その場合は解体費用も掛かることになりますね。

実際に掛かる費用としては、仮設の電気・水道・トイレに関しては全部で約20万円といったところでしょうか。

ガス管の引き込み工事は、10~15万円程度。水道菅は道路から引き込む際に、たいていは道路の下を通っている100mmの本管から建物まで20mmの配管を引き込むのですが、距離によって費用が大きく変動します。

さらに、水道管の工事費以外に水道負担金が掛かるので注意が必要です。

水道負担金とは、水道を利用するための権利金のことを言います。

外構工事やその他の費用については、工事の規模によってかなり異なるため、建築会社に見積もりを出してもらって確認しなければなりません。

諸費用

家を建てる際の工事費等以外に、登記費用や税金などの諸費用が掛かります。

諸費用については忘れがちなので注意しましょう。

  • 土地の仲介手数料 売買代金の3%+6万円
  • 登録免許税 土地2% 建物の保存登記の場合は建物価額の0.4%
  • 印紙税 取引価額によって異なる
  • 司法書士や土地家屋調査士の報酬
  • 地鎮祭・上棟式費用
  • 建築確認申請費用  2万円~3万円
  • 登記費用
  • 火災保険費用
  • その他

土地を購入するときは、仲介をした不動産会社に対して仲介手数料を支払います。

仲介手数料は、宅建業法の規定により売買代金の3%+6万円が上限です。

土地を購入した際には、売主から買主へ所有権を移転するための登記が必要。

さらに、建物が完成したら建物の保存登記をしなければなりません。

登記の際には、司法書士に対して登記費用や登録免許税、報酬などを支払うことになります。

地鎮祭や上棟式の費用については、祈祷を行う神社や、建築会社によって費用が異なるので事前に確認しておきましょう。

火災保険についても、加入する年数によって保険料が違います。

たいていは10年単位などまとめて支払っておくことになります。

このように、家を建てるときは建物本体や土地代以外にも諸費用が発生するので、最初の資金計画の段階で予算に入れておかなければなりません。

参考サイト⇒国税庁・登録免許税の税額表
参考サイト⇒国税庁・印紙税額の一覧表

余計な費用を抑えるコツ

注文住宅など特にそうですが、家を建てる際にはいろいろとこだわりたい部分が出てくるものです。

しかし、あまりこだわりすぎると、あっという間に予算オーバーになってしまうことも。

余計な費用が掛からないようにするためには、こだわらなくていい部分はシンプルにするなど工夫をしてみましょう。

  • 設備のグレードにこだわりすぎない
  • 建物は形状をシンプルにする
  •  水回りの設備は1ヵ所にまとめる

たとえば浴室乾燥機などが必要なければ、無理につけることはありませんよね。

建物内の設備に関しても、こだわりがなければ、あまりグレードの高いものは避けることも大切です。

建物の形状についても、複雑であればあるほど費用はどんどん膨れ上がります。

シンプルな四角い形状であれば余計な費用を抑えられるので、建物の美観にこだわりたい部分以外はシンプルにしてみるのも良いですね。

特に屋根の形状については、片流れのほうが安く済みます。

片流れとは、屋根の傾斜が一方向に向かっている形状のことです。

キッチン・バスルーム・トイレに関しても、できるだけ1ヵ所にまとめたほうが、配管工事費の節約に繋がります。

「キッチンは1階でトイレは2階にしたい」など場所にこだわりがある場合でも、予算と相談しながら検討しましょう。

まとめ

家を建てるときは様々な費用が発生します。

単純に建物と土地代だけで済めば良いのですが、現実はそうはいきません。

土地を購入するだけでも、仲介手数料や登記費用、登録免許税などが掛かるのです。

建物を建てる際には、さらに付帯設備費などが掛かります。

もし住宅ローンを組んで家を建てるのであれば、しっかりと資金計画を立てておかなければなりません。

建築会社に見積もりを出してもらい、気になる部分についてはその都度質問をしてみましょう。

外構工事の一部を建物本体費用の中に含んでいる場合があるなど、建築会社のやり方によって見積もりの出し方が違うからです。

建物の美観や設備にこだわりたい部分もあるかもしれません。

しかし、予算オーバーをしてしまっては住宅ローンを組むことすらも困難になる可能性があります。

抑えられる費用を意識しながら、無理のない住宅購入を進めていくことが大切です。

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